4歳以下のワクチンの予防効果は「確認」ではなく「期待」
審議結果報告書令 和 4 年 1 0 月 5 日
医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
C4591007 試験の第Ⅱ/Ⅲ相パートにおいて、本剤 3 回目接種後 1 カ月時点の中和抗体価の GMR 及び抗体応答率の差について、免疫ブリッジングに係る成功基準が達成されたこと、中和抗体価の部分集団解析でも被験者背景による大きな差異は認められなかったこと等から、C4591001 試験で確認されているOVID-19 発症予防効果を踏まえると、6 カ月~4 歳の小児における本剤の一定の有効性は期待できると判断する。
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審議されたのは、2価BA.4-5対応ワクチンと同日に承認されたのが乳幼児用(生後6ヶ月~4歳)ファイザー社ワクチンです。
しかし乳幼児用ワクチンは、現在流行しているBA.5に対応したものではありません。
2価BA.4-5対応ワクチンの臨床データは、現時点で存在しません。
BA.5に対する有効性のデータは存在しないため、BA.5に対しての効果は説明されていません。
ヒトではなく、マウスに対する免疫原性を評価した結果を根拠として「BA.5を含む変異株に対して幅広い予防効果が期待される」と説明されています。
マウスによる非臨床試験の結果のみであるため、予防効果は「確認されている」ではなく、「期待される」と説明されています。
そして別ワクチンである2価BA.1対応ワクチンの安全性(56歳以上対象の臨床データ)を根拠として「安全性に影響を及ぼす可能性は低いと考えられる」と説明されています。
臨床データではないため、安全性は「確認されている」ではなく、影響を及ぼす「可能性は低いと考えられる」と説明されています。
つまり、臨床データが存在しないため、有効性、安全性はともに厚労省が科学的知見として「確認している」ものではなく、「期待される」、「考えられる」などと判断しているものに過ぎません。